理系出身社員の声
石黒 貴大 Ishiguro Takahiro
デジタルソリューション局 / 2022年入社
地方の“良いもの”を、広く世の中へ!
失敗と成功から導き出した
人生をかけた大きな挑戦
「メディアや広告の仕事って文系向きの業界じゃないの?」
いえいえ、実は理系の素養や経験を大いに活かせる仕事なのです。物理学の分野からjekiに飛びこみ、
「広告業界は理系に向いている!」と実感しながら入社1年目から活躍している社員に、大いに語ってもらいました。
刺激と面白さを求めて、
未知の業界へ挑戦
「自分がやりたい仕事は、広告代理店にある」
工学部の機械工学科を卒業して大学院に進み、応用物理の研究と格闘した学生時代を経て、たどりついたのはこの答えでした。結果、就職活動は広告業界一本に絞り、jekiに入社。まだ入社1年ですが、この選択は間違いじゃなかった。いや、大正解だったと確信しています。
生まれ育ったのは、日本屈指の自動車メーカーのお膝元。
高校生のころから、「ものづくりが人々を幸せにする」と考えていた自分は、県内屈指の工業大学へ進学しました。大学での学びの中で素材開発に興味を持ち、より深く学びたいと思い大学院へ進学。
選んだのは、計算機シミュレーションを用いた応用物理工学分野。基本PCの中だけで完結する研究でした。
大学院の同期たちは当たり前のように、研究が活かせるであろう某自動車メーカーや素材開発会社、情報システム会社などに就職を決めていく中、「この研究を活かした職に就いたら、同じような毎日が続くのか」
人によっては、研究に身を捧げられる仕事を天職と思うかもしれないけれど、自分にはそう感じられなかった……。
なぜなら、自分の性格を一言で表現するなら「好奇心旺盛」。言い換えると「飽き性」なんです。たった2~3年ほどの研究でも「この毎日が続くのはちょっとなあ」と感じているのに、この先40年近く、ひたすらほぼ同じ研究を続けるという社会人生活はとても考えられませんでした。それが研究と関連のない業界を志したひとつの理由です。
ではなぜ広告業界を志したかというと、それは学生時代の失敗と成功の体験の影響なんです。
入学当初は「ものづくり」に憧れていました。「まだ世の中にない、いい製品を消費者に届けたい」と思っていたのです。そこでオリジナル商品を作る会社を、勢いと想いで起業。ただ1年足らずでその会社は失敗に終わってしまいました。でもその時に、既成概念を覆される貴重な経験をしたのです。それは中国の市場を訪れた時のことでした。ある市場では、中にはホンモノとほぼ同品質のコピー品が格安で売られているケースもありました。それを見て「素人目には正贋の判別がつかない。もし自分が画期的な製品を生みだしても、安い模倣品が出て売れなくなるんじゃないか」という疑問と不安を感じるとともに「現代は良い製品を作るのは当たり前で、重要なのは価値を世の中の人に知ってもらい、買ってもらうことなんだ」と気づいたのです。まさにマーケティングに興味を持ち始めるきっかけになったんです。
同じことを、成功体験からも学びました。父は弁当屋を経営しています。味が美味しく、常連客もたくさんいます。でも売上は横ばい。理由は認知度が頭打ちになっていたからなのです。そこでサイトを制作し、SNSで情報を拡散。イベントも企画し、チラシを配布するなど、広報活動を手伝いました。手法も分からず、がむしゃらにやっただけなのですが、その年のお節は例年の1.5倍の売上を記録。「良いものをいかに消費者に知ってもらうか。届けるか」ということの大切さをまざまざと思い知ったのです。
「それを事業にし、とことん考えているのが、広告という業界だ」
そのことに気づき、一気に興味が湧きました。多彩な業界の様々な企業の素晴らしい商品やサービスを、多くの人に知ってもらう仕事。「やってみたい!」と思いました。決して飽きることなく、面白さを感じながら働ける仕事だと感じたのです。
大学で身につけたことが、仕事に活きている
所属はデジタルソリューション局。一般企業がクライアントとなる部署で、名前の通り、デジタル領域での解決法を、提案から実施・運用まで一気通貫して担っています。私は主に、サイト改修、ネット広告運用、SNS施策を担当しています。営業社員がヒアリングしてきたクライアントの希望や課題をもとに、最適なデジタル施策を考え提案し、運営も行います。入社から1年で、製薬会社の製品サイト多言語化、不動産企業のサイトリニューアル、TikTokerを起用したショッピングパークアプリの認知拡大施策など、幅広く様々な案件を手がけました。ただ提案するだけでなく、実施後は効果測定・分析も行います。その各業務で、大学で身についたことが活きているのを感じています。
中でも自分の武器になっていると感じるのは、
・数字への苦手意識がない
・PDCAサイクルを回すことが習慣になっている
・論理的に考え、説明できるまで突きつめることが当たり前になっている
という3つ。
広告が消費者の心を動かしたか、その成果などは明確に数値で評価されます。広告の現場では膨大な数字やデータが飛び交っているのです。大学生活でも日常的にデータの数字を扱ってきたので、「どんな計算ではじき出された数値か?」「データから分かることは何か?」と興味を持って向き合えるのです。
そのため提案や効果測定・分析などの業務を任されることも多く、1年目から存在感を発揮できているなと感じています。
PDCAサイクルを回すことが習慣として身についたのは、大学・大学院の研究室で、研究成果の発表→問題の発見→改善案を出す→検証→研究というサイクルを1週間単位で何度も繰り返してきた賜物。それが今の仕事で大きく活かせていると日々感じています。というのも、広告業界は「やって終わり」ではなく、「実施結果を次にどう活かしていくのか?」という改善提案までをクライアントから強く求められるようになってきているのです。中でもデジタル領域は数値で評価されやすく、また結果もすぐに出やすい領域。だからこそ、よりよい結果を創出するために「短期間でPDCAサイクルを回して試行錯誤できる習慣」は、強い武器となるのです。
そしてPDCAサイクルを回す際、判断の根拠となるのが論理的な思考です。大学院では「なんとなく」「直感的・感覚的な」発言をするとすぐ鋭い質問が飛んできました。教授からは「誰であっても納得させられる論理的で分かりやすい説明を準備しなさい」としごかれました。これは仕事で自分のアイデアや意見を発表する時にとても役立っています。また、少しでも疑問に思ったことや理解できないことは質問する、調べるというクセもついています。
自分にとって未経験で未知の世界だった広告業界ですが、入社して「こんなに理系の経験が役立ち、重宝もされるのか」と驚きつつ、自信を持って働けています。チームや同期入社のメンバーにも理系出身者はいますが、まだまだ少数。理系が力を発揮して活躍するフィールドはたくさんあるな、とワクワクしています。
jekiでなら、自分がやりたい仕事ができる。夢が叶う
入社して約1年、最も嬉しかったのは、地元の高速道路公社のサイトリニューアルの公示案件を受注できたことです。初めてがっつり関わった案件であり、なにより地元の高速道路に貢献できるとあって、嬉しさもひとしおでした。
プレゼンまでは、資料を読み込むことはもちろん、先輩から過去の経験を聞いたり、地元の知見を活かしてコンテンツ内容を考案したり、資料を作ったりと、できることはなんでも積極的に担当しました。一人のメンバーとして責任を持って取り組むことはもちろん、初めて「まさに広告マン」という業務を担当でき、自信に繋げることもできました。
実は「地方を元気にする仕事に関わりたい」というのがjekiを志望した動機です。以前、家族で毎年訪れていた観光地に10年以上ぶりに訪れた際、その元気のなさにショックを受けました。「良いものがたくさんあるのに、知られていない。消費者に届いていない」とそこでも感じました。その時に「広告業界で、良いものがたくさんある地域の魅力を日本中・世界中に発信して、盛り上げたい」という目標ができたのです。広告業界の中でも、交通インフラに強みを持ち、地方創生にも力を入れているjekiなら、その目標を叶えることができると感じたのです。
幸運にも1年目で目標を実現するはじめの一歩を踏み出すことができました。それが地元の案件で、本当に幸せだなと感じています。なにより、jekiの「若手でも意見が言える」「やる気があればチャンスをつかめる」社風のおかげで、全力で取り組むことができ、仕事のやりがいも味わうことができました。
冒頭にも話しましたが、広告業界に飛びこんで、その舞台がjekiで、自分の選択は大正解だったと確信しています。
(2023年4月現在)