Project

高橋書店 年間プロモーション戦略

成果を生み出す

心躍る変革

クライアントの真の
課題を見つけ出し
未来へ果たすべき責務を
明示する

手帳の売上1位。シェア1位。
その輝かしい業績を何年にもわたり
維持し続けて来た高橋書店。
しかしスマートフォンの浸透により、
アナログツールである手帳の
成長には不透明感も。
クライアントの真の課題とはなにか。
手帳が未来に伝えるべき、価値とは。
それぞれが知見を生かして、
総合プロモーションに挑む。

Project Member

もう一度心躍る瞬間を もう一度心躍る瞬間を

jekiならできる

jekiにしかできない

  • 歯がゆかった。
    高橋書店の営業担当として、真島英行はそんな思いを抱えていた。手帳売上1位の座を、長年にわたって守り続けてきた高橋書店。「手帳は高橋」というキャッチコピーも認知度は高い。しかし、スマートフォンの浸透により、若年層や女性のニーズは伸び悩んでいる。そこで、2018年は女性向けの新ブランド『torinco』をリリースし、新たな層を狙う方針が決まっていた。「大事なのはターゲットとする

  • ユーザにとっての手帳の価値をちゃんと伝えること。もっと効果的なプロモーションを展開したい」という思いを実現しようと、真島は行動に出る。そこで、提案の際に、真島が考える「jekiならできる広告戦略」をプレゼンした。「手帳は高橋」のターゲットシフトを行いシェア拡大を狙うプロモーションが具体的に書き記されていた。社長は真島の提案を受け入れ、1年間の契約を決めた。
    「もう後には退けない。期待に、必ず成果で応えなければ」
    チームが招集され、チャレンジがスタートした。

営業チームの情報がクリエイティブに形を変える 営業チームの情報がクリエイティブに形を変える

真の課題を見つけ

進むべき未来を提示する形を変える

  • プロモーションのメインとなるCM制作はコンペとなった。彦谷牧子は、「どのターゲット」に「何を伝えるのか」を定義するため調査を進めていた。「ブランド認知は高く、どのターゲット層にも浸透しているが、利用率はブランド・スイッチしにくい男性の高年齢層に偏っている。一方で利用率の高くない女性の若年層はブランドが固定化されていない。この層をコミュニケーションターゲットとすることで、新規顧客を獲得できるはずだ」と、彦谷は仮説を立てていた。実施した調査では、その仮説通りの結果が出た。

  • しかし「何を伝えるのか」については、意外な結果も出た。彦谷は「打ち出すべきは『デジタルにない手帳ならではの価値』。それは『書く』ことで、日々の生活や少し先の未来の充実や楽しみを感じられるという点だろう」と仮説を立てていた。だが、調査ではそれだけでなく「書くことで想い出・記録が残せる」ことに価値を感じているユーザーが多いことがわかった。それはログをずっと残せるデジタルだからこその価値だと考えていただけに大きな意外であり、「手帳にはスケジュールを管理する以上の価値がある」と認識した。これが、伝えるべき新たな切り口にもなった。

  • この調査結果を踏まえ、クリエイティブチームは「未来を書く。未来に残す。」というキャッチコピーを開発。No.1ブランドとして、手帳の未来に貢献を果たすという意志も込められたコピーとなった。絢香のキャンペーンソングとともにこのコピーを伝えるjekiのCM案が、コンペで採択された。
    西川侑希は、奔走していた。OKが出たCM案が、NGとなったのだ。そこから案を練り直し、デモCMを作成し、細やかにクライアントの確認を取りながら制作を進めていた。制作期間は短くなったが、放映の期日は決まっている。

  • 同時に、小売店やWEBなども各種広告を打たねばならない。それらが融合することで、相乗効果が得られるのだ。手帳売り場にポップを掲出し、キャンペーンソング『365』を流し、「高橋書店×絢香」のイメージの定着を図った。WEBでは、「ターゲットとの接点が多いのは、やはりWEBやスマホのアプリ。spotifyでCMを流そう」と決まり、その原稿を西川が考案した。「キャンペーンソングを耳にすると、自然と手帳のことがイメージされる。そんな状況を生み出したい」という西川をはじめとしたクリエイティブチームの想いが実を結んだのか、発売以来『torinco』は売上を順調に伸ばしていた。

手帳は高橋

メインビジュアル

TVCM

予想外の結末を迎えたコンペ当日 予想外の結末を迎えたコンペ当日

大きな成功を糧に

次のチャレンジに向かう

  • 「手帳大賞」は高橋書店が20年以上続けているイベントだ。しかし、思ったように認知度は上がっていない。22回目となる2018年は、これまでと違うプロモーションを打ち、挑戦もしてきた。その全てを活かして、注目されるイベントとすることが、長谷川峻の使命だった。「イベントに制限はつきもの。でもまずは制限を考えずに提案を行う。ロジックを組み上げ、最高と思える提案を。そこから関係各者の

  • 条件を鑑み、調整を行う」というのが、長谷川のやり方。ロジックさえぶれなければ、「手帳大賞」は成功する。次々と寄せられる関係各者からの要望、条件を調整しながら、長谷川はさらなる企画を盛り込んだ。審査員に絢香をアサインし、対談を設けたのもそのひとつ。公の場で自分を語ることが少ない絢香が、手帳に絡めて自身のことを話すという機会は、

  • メディアにとって魅力的だろうと考えたのだ。
    「紙面上にしかなかったイベントが、立体的に立ち上がっていく。このわくわくで苦労はどこかへ吹き飛ぶな」といつも味わう感覚を、手帳大賞の当日も感じていた。取材に集まったメディアは、予想の2倍。会場に入りきらないほどの数だった。翌日には多くの番組や新聞で報道された。「手帳大賞」そして「高橋書店」の名前と共に。

  • 売上は拡大し、メディアの露出も増え、知名度も上がった。また、社員がキャンペーンソングを様々な所で耳にしたことは、従業員満足度向上にも貢献した。しかし成功の余韻に浸っている暇はない。次の1年こそ、jekiの真価が問われる。真島は背筋を伸ばし、身を引き締めながら、心が躍るのを感じていた。